異分野融合研究推進プロジェクト

異分野融合研究セミナー

 

第12回セミナー

"安定同位体地球化学の基礎と環境科学への応用"

講演者: 角皆 潤 教授

所属: 名古屋大学大学院環境学研究科  地球環境科学専攻

　　  物質循環科学講座

日時: 6月24日 (金) 19:00 ~

場所: 理学館5F 506号室

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要旨

　 炭素・水素・酸素・窒素・硫黄といった軽元素は、私たち生命の主要構成元素であり、また地球表層環境の主要構成元素でもあります。これらはさまざまな分子 に形を変えながら地球表層を循環しており、その一部は温室効果気体となったり、オゾン層破壊物質となったりすることで、地球環境の変動・変化に強く関与し ています。現在の、過去の、あるいは将来の地球環境を理解するためには、これら軽元素分子が、それぞれどこからやってきて、どこに消えていくのか明らかに する必要があります。

　 しかし、現実の地球はきわめて複雑で、各分子が生成に至るプロセスや、消滅するプロセスは多岐に渡るのが普通なので、この問いに答えを見出すのは容易では ありません。そこで我々は、これらの元素の中の安定同位体の相対比を指標として活用することに挑戦しています。本講演では、その原理と応用例のいくつかを ご紹介したいと思います。